瞑想のときに焚くお香
瞑想というと以前は「修行者や僧侶の方など特別な人が行うもの」というイメージを持たれることも多かったようです。けれども、最近ではスティーブ・ジョブス氏、ビル・ゲイツ氏、稲盛和夫氏といった著名人が実践していたことが広く知られ、より一般的な行為として認識されるようになりました。
目次 :
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瞑想とは - 01
一般的には「目を閉じて(あるいは半眼の状態で)呼吸を整え、心を鎮めること」を指すとされます。
とはいっても、瞑想の本質的な部分を言葉で表現することは難しそうです。そもそも瞑想を一義的に捉えようとすること自体が乱暴なのかもしれません。心をひたすら無にすることで内なる静寂を求める人がいれば、精神を研ぎ澄ませることによって究極の真理を求めたり、あるいは神の存在に触れようとする人がいたり…、と瞑想の目的・スタイルは多岐にわたります。
効果は? - 02
様々なスタイルで行われる瞑想ですが、いずれの場合でも「頭が整理され、集中力が高まり、気持の平穏が得られる」という効果が意識される点は共通するようです。
頭が整理された上に集中力まで備わったら、仕事、勉強、創作など何をするにも都合が良さそうです。なにより、気持が平穏で満たされていればそれだけで幸せに生きてゆけるような気がします。実際、そうした現実的な効果を求めて瞑想を習慣にする方が増えているそうです。
瞑想で使われる道具 - 03
瞑想は本来、身体ひとつあればできる行為です。ただ、ちょっとした道具を使うことでその効果をより高められることがあります。
たとえば、カーテンや傘で日射しを遮ったり、座蒲やクッションを使って腰の位置を安定させるとスムーズに瞑想に入りやすくなります。周囲の雑音が気になる場合に耳栓を使う方もあるようです。そしてそれらと同様、頻繁に利用される道具がお香です。
お香を焚いて瞑想する - 04
瞑想ではお香が頻繁に使われます。お香が瞑想の道具として語られるとき、その要素としてよく挙げられるのが以下の3点です。
香りによる効果
お香が瞑想の効果を高める、最も重要な要素となるのは香りです。
人間の感覚のなかでもとりわけ嗅覚は脳に直接作用するとされます。香りの漂う空間で深く呼吸していると脳が直接刺激され、雑念があちこちに散ることが抑えられるそうです。
なお、チベット香には「精神集中効果」を持つものや「神経の興奮を鎮める効果」を持つものがあり、瞑想の効果を更に高めるとされます。
熾き火の効果
お香を焚いている間、火の熾る先端はうっすら赤く光ります。それは決して明るい光ではなく、明るい場所では(風が吹くなど空気の流れが起きない限り)判別できないほど微かな光です。
薄暗い空間でこの淡く繊細な一点の光を見つめていると、不思議と、それ以外の事柄から意識が離れます。頭のなかから雑念が消え去れば、それだけ瞑想にも入りやすくなります。残念ながら目を完全に閉じてしまえばその効果は得られませんが、瞑想の導入期(目を閉じるまでの、心を整える時間)や半眼で瞑想される場合には有用です。
時間の目安として
お香は焚いていると少しずつ短く(小さく)なってゆきます。そしてその速度はほぼ一定です。この性質から、お香(特にお線香)は古くから時間を計る道具としても使われてきました。
もちろん現代では時計やストップウォッチなど便利な道具がたくさんありますが、瞑想の場面に限ると、それらが必ずしも最適であるとは言えせん。というのも、時計やストップウォッチの数字に目を配りながら瞑想すると気が散ってしまい、浅い瞑想で終わってしまうことがあるのです。
この点、お香を使うと半眼の状態でも(ぼんやりとした視界でも)「お香が半分の長さになったから ~分くらい経過したな」「全部焚き切ったから ~分くらいだな」と感覚的に時間を把握できます。また、目をつむった状態でも香りが弱くなることで(お香が最後まで焚けて、火が消えてしまったことを認識でき)時間の大まかな経過を把握できます。
瞑想にお薦めのお香 - 05
基本的には好みの香りのお香を焚いていただくのが一番です。好きな香りのなかにいることで気持が落ち着き、瞑想に入りやすくなります。
ちなみにお香の性質に着目すると、下記のお香が瞑想に向くとされています。
白檀系のお香
白檀の鎮静作用は、人の気持を落ち着かせ、集中力を高めてくれます。精神を集中させたいときに向いており、瞑想しながら焚くお香としては最適です。
沈香系のお香
沈香もまた鎮静作用を持ちます。その効果は白檀より更に強力ですので、(イライラしていたり不安感があるなど)心の乱れが強く、瞑想に入り難いときには特に効果的に作用します(気持が鎮まり、穏やかに瞑想に入ることができます)。
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2,890円 | |||
品質の高い白檀のお香。白檀の鎮静効果は精神集中、瞑想にも向きます |
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3,390円 | |||
沈香ベースの癒し香。鎮静効果に優れるため、神経が昂って瞑想に入り難い場面では非常に効果的です |