リラックスのお香
やらなければならないことが山積み。考え事にも時間を取られ、気がつけば今日も一日が終わろうとしている。「仕方ない、残った仕事は明日に回そうか…」 なんとも忙しない毎日が、現代人にとっての宿命なのかもしれません。
目次 :
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頭の興奮。神経の緊張 - 01
毎日をバタバタ過ごしていると、「身体も気持も疲れているのに、頭だけは妙に興奮している」という状態になることがあります。頭だけでも覚醒しているならよさそうなものですが、実際のところは空回りしているだけで、考えはなにひとつまとまらないし、集中することも難しい。ならば少し休んでみようか、と目をつむってみても、頭の中が騒がしいような感覚は収まらず、ちっとも休めない。
なんとかして休みたい。リラックスしたい。癒されたい…
そんなときにお試しいただきたいのがお香です。
香りと脳のダイレクトな関係 - 02
香りを嗅いだ瞬間、感情がわき上がってきたり、過去の記憶が蘇ってきた経験はありませんか?
ひとの五感の中で嗅覚は唯一、脳の中枢部「大脳辺縁系」で直接処理される感覚なのだそうです。大脳辺縁系は人間の本能、感情、記憶などをつかさどる部分であるため、香りは人の本能、感情、記憶にダイレクトに働きかけるといわれています。
たとえば、ミカンの香りを嗅いだとき、脳はそれを「ミカンの香り」と認識するよりも前の段階で、感情を生み出したり、過去の記憶を呼び起こします。
他方、視覚の場合、感覚が伝えられるのは知性をつかさどる「大脳新皮質」という部分です。人がミカンを見たとき、その形や色の情報は、まず知的な情報分析にかけられます。脳はこれまでの経験と照らし合わせながら「それがミカンである」ことを認識し、その「ミカン」という認識をもとに感情や過去の記憶を呼び起こす、という複雑な(遠回りな)手順を踏むのです。
そう考えると、香りが脳といかにダイレクトにつながっているかがわかります。
香りとリラックスのメカニズム - 03
先に触れたとおり、香りは大脳辺縁系に直接伝えられます。そしてこの大脳辺縁系は、自律神経系をつかさどる「視床下部」、内分泌系をつかさどる「下垂体」と密接に連携する部位でもあります。つまり、香りの情報は大脳辺縁系を経由して、視床下部、下垂体へとスムーズに伝達されるのです。
視床下部、下垂体へと伝達された香りの情報は、自律神経およびホルモン分泌作用に働きかけて様々な効果を生み出します。有名な例として、グレープフルーツの香りはエンケファリンの分泌を促して高揚感や幸福感をもたらすことで知られていますし、ラベンダーの香りはセロトニンの分泌を促して神経を鎮静化することで知られています。
香りを嗅いでリラックスするように感じることがあるのは、こうした脳のメカニズムに由来するそうです。
チベット伝統医学の考えるリラックス - 04
チベット伝統医学では肉体だけでなく、神経へのアプローチも重視します。ただ患部のみを診るのでなく、神経まで含めた身体全体のバランスを整えることによって病気を治そうと考えるのです(参照:チベット伝統医学)
とりわけ、神経の緊張をほぐしリラックスさせることは多くの場面で意識されます。頭痛、肩こり、不眠症、鬱病など、神経由来の症状を緩和させたい場面ではもちろん、自然治癒力の向上を求める場面でも、神経をリラックスさせるアプローチが取られるそうです。
そしてこのリラックスの手段として、チベット伝統医学ではしばしばお香が利用されます。先に触れた「香りと脳の関係」「香りとリラックスの関係性」を古くから経験的に認識し、それを合理的に利用していたわけで、そのことを思うと、あらためて伝統医学の先進性に驚かされます。
チベットのリラックス香 - 05
以上の経緯から、チベットでは「リラックス香」の分野が発展してきました。
チベット伝統医学では古来、薬草・生薬の研究が盛んですから、その下で発展してきたリラックス香にも当然、薬草・生薬に関する高度な知識がつぎ込まれています。
たとえば、お香に使用される機会の多い沈香や白檀。一般的に「香りの素材」として知られるふたつの樹木が、実は「生薬」としての側面を持つことを、漢方やアーユルヴェーダに詳しい方ならご存じかもしれません。いずれも鎮静効果には極めて優れ、その香りを嗅ぐことにより脳内でアルファ波の増加することが現代科学でも明らかになっています。
この沈香や白檀がチベットでリラックス香として使用される場合、その鎮静効果を最大まで引き出すよう、調合が微細な部分にまで工夫されるのです。
神経を鎮め、気持ちを落ち着けたいとき。頭を休めたいとき。深く眠りたいとき。そんな場面では、ぜひ、リラックス香をお試しください。
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3,390円 | |||
チベット伝統医学のレシピに基づく定番のリラックス香。鎮静効果の高い沈香に様々な薬草、天然樹脂が調合されています |
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3,390円 | |||
アーユルヴェーダの知識をもとに、チベットの伝統的な手法で作られたリラックス香。ベースとなる白檀に生薬が調合されます |
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2,890円 | |||
品質の高い白檀のお香。白檀は鎮静作用をもつため、香りがお好きな方にはそのままリラックス香としてもご利用いただけます |