お仏壇にお供えするお線香
お仏壇にチベット香をお供えしてもよいのでしょうか?
このようなご質問を時々いただきます。「普段、香りを楽しむため、あるいはリラックスするために焚いているお香を、お供えという神聖な行為にそのまま使用してよいのだろうか?」と疑問に思われるようです。
目次 :
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そもそも、なぜお線香をお供えするの? - 01
お仏壇にお線香を供えることは昔からの慣習として、特に理由を考えるまでもなく当たり前に行われることも多いかと思います。けれど長い年月を経ても廃れずに続いている慣習にはやはりそれなりの意味や理由があるものです。
お線香をお供えする理由としてまず挙げられるのが「お香のよい香りが仏さま(故人、ご先祖様)にとって最上の食べ物である」という考え方です(=食香)。つまり、お線香をお供えすることは仏さまへ食べ物をお届けすることになるのだそうです。その際、心を込めて手を合わせることで自分の気持ちも仏さまへ届けることができるといわれています。
もうひとつの理由として挙げられるのが、お線香の浄化作用に着目したものです。元々、火や煙には浄化能力があるとされ、火を蓄えながら煙を昇らせるお線香もまた高い浄化能力を持つといわれます(参照:浄化のためのお香)。お仏壇でお線香を焚くとその場全体が浄化されますから、私たちは身も心も清澄に整った状態で仏さまに手を合わせることができるのです(お寺や神社にお参りするときに手水で手や口をすすぐのと似た考え方のようです)。
一般的に語られるそのような理由もあって古来、お仏壇にはお線香が供えられてきました。
どんなお線香がふさわしいの? - 02
お線香が供えられる理由を考えれば「香りよく、かつ浄化能力に優れたもの」がふさわしそうです。
そんな条件で考えたとき、まず頭に浮かぶのが白檀と沈香です。白檀も沈香もその豊かな芳香で知られる香木ですが、実は香りだけでなく浄化能力にも優れます(参照:白檀、沈香)。「仏さまへよい香りを差し上げながら、同時に周囲を浄化する」という目的を考えると、天然の白檀や沈香から作られたお線香はまさにうってつけといえます。
実際、日本では古くから仏事で白檀や沈香が重用されてきました。
チベット香はどうなの? - 03
冒頭のお話に戻りますと、チベット香にはお供えに向くお線香が多くございます。
まず、チベット香には天然の白檀や沈香から作られたお線香が豊富です。チベット香が製造されるヒマラヤ周辺地域は白檀や沈香の産出地域(白檀はインドやネパール、沈香はタイやベトナムなど)に近く、昔から良質なものが入手できたそうです。白檀も沈香も今では価値が高騰してしまい、日本のお線香の中から天然の白檀や沈香で作られたものを探すといずれも非常に高価ですが(その代わり品質は極めて優れています)、チベット香でしたら比較的手頃に入手できます。
また、天然素材のみで作ることが是とされるチベット香には化学合成物質が一切含まれません。身体に優しいだけでなく、その香りは優しく雑味のないものですから、仏さまにも安心してお供えしていただけます。
外国のお香でも大丈夫? - 04
チベット香が外国製であることから、「外国のものを仏事に使ってよいのだろうか?」と心配される方もありますが、この点もご心配には及びません。
チベット香は天然の素材を古来のレシピに従って厳密に調合し、手づくりで丹念に仕上げられます。その手法は千年以上のあいだ変わることなく受け継がれてきました。つまりお香本来の姿、いにしえの様子をそのままに残すのがチベット香なのです。
日本のお線香の場合、現在では化学合成香料を使い機械で量産されるものが多くなりましたが、専門店などで入手できる高級なお線香はいまなお天然素材のみから人の手で丹念に作られます。つまり、日本の高級香とチベット香はその手法において何ら変わらないのです。
そもそも、チベット香は仏教と深く結びつきながら発展してきました。チベットの寺院では献仏や浄化のため常にチベット香が焚かれていますし、日本でも日常的にチベット香を焚かれているお寺様が多くございます。
ぜひ毎日のお線香として、チベット香をお仏壇にお供えしてみてください。
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品質の高い白檀のお香。上品な香りと高い浄化能力を併せ持つ、万能のお香です |
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本来はチベット医学に基く癒し香。沈香がベースとなっており、お供えにも向きます |